不妊症について
不妊症は、何らかの治療をしないと、自然妊娠する可能性がほとんど無い状態を言います。世界保健機関では「1年間の不妊期間を持つ状態」と定義しています。男性側に何らかの不妊原因がある場合もあれば、女性側にある場合もあります。もっとも、程度の差こそあれ、男性と女性の双方に何らかの要因が潜んでいることがよくありますし、はっきりした原因を見つけられないケースもあります。当クリニックでは、こうした原因を見極め、タイミング法などの不妊治療を行っていきます。
主な治療法
不妊治療には幾つもの方法がありますが、まずはタイミング法を行うことが一般的です。これは基礎体温表や超音波検査によって排卵日を予測し、排卵日前後に夫婦生活を持つことによって妊娠を目指す治療法です。不妊治療と言うと、人工授精や体外受精などの高度な方法を思い浮かべがちですが、実はタイミング法こそが最も多く行われているのです。不妊検査で目立った原因が無い場合には一定の効果を上げることが出来ます。
タイミング法による治療期間の目安は6カ月~1年くらいです。ご希望により2~3ヶ月であったり、1年半であったりします。ただし、不妊期間、年齢、性交回数、他院での治療経過、ご夫婦の希望などにより、期間には差が生じてきます。
なお、タイミング法で効果が出なかったときは人工授精を行います。洗浄した精子を子宮の中に送り込むことによって妊娠を目指します。この治療法は、不妊検査で精子の数が少ない、精子の運動率が低いなど、精子に問題があると認められた場合、頸管粘液が少ないなど女性側に問題がある場合、さらにフーナーテストで精子が子宮に入っていない懸念がある場合などに行われます。